マンションの共有部分の火災保険について
金融機関で住宅ローンを組んで新築マンションを購入する場合には、質権設定のために火災保険に加入しなければなりません。
この際の保険金額というのは購入価格になっているのですが、この価格は専有部分と共有部分との合計になっていますので、もし管理組合で共有部分について火災保険に加入していると、二重にかかってしまうことになります。
共有部分についてなぜ二重に火災保険に入る必要があるの?
エレベーターや階段などの共有部分に水漏れや破損などの損害が発生したときのために、マンションの管理組合は共有部分について火災保険に入る場合があります。
理屈の上では、マンションの管理組合が共有部分について火災保険に入っているのですから、マンションの区分所有者は専有部分についてだけ加入すればよいはずです。
しかしながら、法律的には管理組合の共有部分についての火災保険への加入が義務付けられているわけではないので、金融機関等としては管理組合の善意を期待することができず、結果として所有者に対して、専有部分と共有部分のについての火災保険への加入を強制しているのです。
ちなみに、管理組合が共有部分に火災保険に加入していた場合には、火災保険が二重にかかっているわけですが、損害が発生したときに個人の保険と重複して保険金が出るのかどうかについては、現状では定かではありません。 |